アブストラクト（41巻6号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 冠血行再建術後の大動脈解離の1例 |
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| Subtitle ： | |
| Authors ： | 桜田徹, 柴田芳樹, 鎌田誠*, 関啓二* |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 平鹿総合病院心臓血管外科, *秋田大学医学部心臓血管外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 41 |
| Number ： | 6 |
| Page ： | 1099-1104 |
| Year/Month ： | 1993 / 6 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 症例は59歳, 男性. 虚血性心疾患(下壁梗塞, 無症候性心筋虚血)と閉塞性動脈硬化症の診断にて, 大動脈送血による体外循環下に左内胸動脈－前下行枝吻合術と, 自家大伏在静脈による左大腿－膝窩動脈バイパス術を行ったが, 第一病日より尿流出が認められず, 精査にてA型大動脈解離と判明. 直ちに, 左大腿動脈送血の体外循環下に上行大動脈人工血管置換術を行った. intimal tearは前回の大動脈送血部位に存在し, これを含めて切除した. 左大腿動脈再建後より血清K値が上昇し, 心停止を来した(下肢阻血後のMNMS). 下大静脈脱血による血液透析を開始したところ, 血行動態は一時安定したが, 結局低心拍出が改善しないまま翌日死亡した. 体外循環の上行大動脈送血法における極めてまれな合併症である“大動脈解離”の経験を報告し, 下肢阻血を併発した大動脈解離の修復後のMNMS発症の危険性への配慮が必要であることを強調した. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 冠血行再建術, 大動脈解離, 大動脈送血合併症, 下肢阻血, MNMS |
