アブストラクト(41巻7号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 梗塞後仮性左室瘤に対する左室再建術の経験
Subtitle :
Authors : 大平政人, 山本知則, 奥村晴彦, 奈良田光男, 秋山謙次*, 瀬在幸安*
Authors(kana) :
Organization : 岡谷塩嶺病院心臓血管外科, *日本大学医学部第2外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 41
Number : 7
Page : 1269-1273
Year/Month : 1993 / 7
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 心筋梗塞の合併症のなかでまれな疾患に仮性左室瘤がある. 今回, 本例に対し左室再建術を行い良好な結果を得たので報告する. 症例は57歳, 男性. 既往歴に前側壁梗塞がある. 外来にて経過を観察していたが, 時折, 背部痛が出現し, 胸部X線像で左4弓の突出がみられたため1年後に再入院となった. 臨床症状, 左室造影より前側壁の仮性左室瘤と診断され, 手術が行われた. 人工心肺を用いて心室細動下に癒着を剥離すると, 仮性左室瘤は真性左室瘤に連続した形態であり, 術中心エコーで血栓閉塞型と判明した. 瘤内血栓を除去し, 仮性左室瘤を真性左室瘤を含めて5×6cm切除した. 次いで瘤内径を2/3に縫縮し, 自己心膜で裏打したEPTFEの二重パッチにて左室前壁を再建した. 術後経過は順調で1ヵ月後の心臓カテーテル検査でも良好な左室形態を示した. また切除標本より組織学的にも仮性左室瘤と診断された.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 仮性左室瘤, 術中心エコー, 左室造影, 左室再建術
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