アブストラクト(41巻8号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 三次元CT血管造影法による術前診断が有用であった胸腹部大動脈瘤の1例
Subtitle :
Authors : 安達秀雄, 井野隆史, 井手博文, 水原章浩, 小林泰之*, 永井純*
Authors(kana) :
Organization : 自治医科大学附属大宮医療センター心臓血管外科, *自治医科大学附属大宮医療センター放射線科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 41
Number : 8
Page : 1405-1409
Year/Month : 1993 / 8
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 新しく臨床応用が可能になった三次元CT血管造影法を用いて胸腹部大動脈瘤の術前診断を行ったところ, 術式を決定する上で極めて有用であった症例を経験した. 症例は60歳, 女性. 胸腹部に解離を伴う径7cmの動脈瘤を認めた. 本例に対して造影剤を用いた高速CTによるスパイラルスキャンを行い, CT装置に内蔵されたプログラムにより胸腹部大動脈及び腹部主要分枝の三次元像を構成し, 術前検討を行った. 血管造影やMRIなどの他の術前検査では不明瞭であった動脈瘤と腹部主要分枝との立体的位置関係が本法により正確に表示され, 手術術式を決定する上で極めて有用であった. 手術は胸腹部大動脈を人工血管で置換し, 腹腔動脈は独立して再建した. 本例の手術及び術後経過は良好で, 患者は術後4週間で退院し日常生活に復帰した. 今後本法は大動脈瘤手術における有用な診断方法となることが示唆された.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 三次元CT血管造影法, 胸腹部大動脈瘤, スパイラルCT, ヘリカルCT, 術前診断
このページの一番上へ