アブストラクト(41巻9号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 胸骨再正中切開及び左開胸アプローチにて二期的に施行した自己心拍下冠状動脈バイパス再手術の1例
Subtitle :
Authors : 堀井泰浩, 須磨久善, 鰐渕康彦, 福田幸人, 木川幾太郎
Authors(kana) :
Organization : 三井記念病院循環器センター外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 41
Number : 9
Page : 1511-1514
Year/Month : 1993 / 9
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 初回冠状動脈バイパス術後10年を経過した56歳, 男性. 初回静脈グラフトにて3枝バイパスを施行されたが, 前下行枝への静脈グラフトのみ開存し, 全冠状動脈への唯一の血流供給路となっていた. その静脈グラフトも著しい硬化狭窄病変に陥り, 不安定狭心症にて, 再手術を施行した. 胸骨再切開にてアプローチするも, 初回手術時に使用されたE-PTFEシートが開存静脈グラフトを巻き込み癒着が強く十分な剥離が不可能なため, 右冠動脈へ, 右胃大網動脈を吻合するにとどまった. 人工心肺を使用せず, 心拍動下に施行した. 2週間後に術後造影を施行し, 動脈グラフトの開存は確認できたが, その後, 前下行枝領域の虚血に伴う不安定狭心症に陥り, 緊急再々手術となった. 左開胸にてアプローチし, 下行大動脈より, 前下行枝へ静脈グラフトを吻合した. 人工心肺を補助循環とし, 心拍動下に吻合した. 術後順調に回復し, 狭心症の再発なく, 治癒退院となった.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 冠状動脈バイパス再手術, 左開胸, 人工心肺非使用, 心拍動下吻合
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