| Title ： |
直視下僧帽弁交連切開術後13年目に発見されたpapillary fibroelastomaの1例 |
| Subtitle ： |
症例 |
| Authors ： |
高橋章之, 北浦一弘, 村山祐一郎, 和田行雄, 大賀興一, 岡隆宏 |
| Authors（kana） ： |
|
| Organization ： |
京都府立医科大学第2外科 |
| Journal ： |
日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： |
41 |
| Number ： |
10 |
| Page ： |
2121-2125 |
| Year/Month ： |
1993 / 10 |
| Article ： |
報告 |
| Publisher ： |
日本胸部外科学会 |
| Abstract ： |
心臓原発のpapillary fibroelastomaは非常にまれな疾患であり, 臨床的にはほとんどが無症状で手術時や剖検時に偶然発見されることが多い. 今回われわれは, 直視下僧帽弁交連切開術後13年目に発見され手術により摘出した1例を経験したので報告する. 患者は68歳, 女性. リウマチ性僧帽弁狭窄症のため昭和54年に直視下僧帽弁交連切開術を受けた. その後外来で経過観察されていたが, 平成4年7月の心エコーで僧帽弁弁下部に径8mmの腫瘤と僧帽弁再狭窄を認めたため, 体外循環下に僧帽弁下の腫瘍を摘除し僧帽弁置換術を行った. 摘出した腫瘍は組織学的にpapillary fibroelastomaと診断された. 超音波検査からtumor doubling timeを計算すると283日であった. この腫瘍は弁変性に伴い発生するLambl's excrescenceとの因果関係が疑われており, 交連切開などの弁を温存する手術の後では超音波検査を中心とした長期にわたる綿密な経過観察が必要である. |
| Practice ： |
臨床医学：外科系 |
| Keywords ： |
papillary fibroelastoma, 心臓腫瘍, 直視下僧帽弁交連切開術, 僧帽弁置換術, tumor doubling time |
