アブストラクト（41巻10号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 集学的治療により治癒したと思われるIIIB期肺小細胞癌の1例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 中山健司, 広野達彦, 大和靖, 相馬孝博, 吉谷克雄, 江口昭治 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 新潟大学医学部第2外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 41 |
| Number ： | 10 |
| Page ： | 2151-2155 |
| Year/Month ： | 1993 / 10 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 症例は56歳, 女性. 咳嗽を主訴として近医を受診. 右鎖骨上窩リンパ節腫大及び胸部X線写真にて右肺門部及び縦隔の腫瘤影を指摘され, 気管支鏡では右B3b起始部に腫瘤を認めた. 生検にて小細胞癌の診断となり, stage IIIBの診断にて術前CAVE療法を5コース施行後手術を行った. 術中悪性心嚢液の貯留を認め, 絶対的非治癒切除となり術直後に縦隔リンパ節に再発を来したが, 化学療法, 放射線療法の組み合わせによりリンパ節は消失し, 術後5年の現在, 再発の兆候なく健在である. 本症例のような進行肺癌症例の長期生存はまれであるが, 他の組織型と異なり, 小細胞癌症例では外科的根治切除を含めた集学的治療を行えば長期生存も期待でき, 小細胞癌の手術適応の拡大の可能性が示唆された. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 集学的治療, IIIB期肺小細胞癌, 外科的根治切除, 長期生存例 |
