Title : |
高度肺高血圧を呈した成人ASDの1手術治験例―その手術適応決定と術後PGE1の有効性について― |
Subtitle : |
症例 |
Authors : |
中川哲郎, 紺野進, 前村大成, 後藤一雄, 林辺義人, 吉田哲矢 |
Authors(kana) : |
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Organization : |
東京都立広尾病院心臓血管外科 |
Journal : |
日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : |
41 |
Number : |
11 |
Page : |
2245-2249 |
Year/Month : |
1993 / 11 |
Article : |
報告 |
Publisher : |
日本胸部外科学会 |
Abstract : |
肺高血圧を合併し手術適応の境界領域にある心房中隔欠損症(ASD)の45歳女性に対して根治術を行った. 血行動態上は左右短絡率43%であったが, 肺動脈圧82/30(47)mmHg, 肺対体血管抵抗比0.30と肺高血圧及び肺血管抵抗の上昇を認めたため肺生検を行った. 肺血管閉塞性病変はHeath-Edwards分類3度との結果を得たので手術に踏み切った. ASDをパッチ閉鎖したが, 体外循環離脱後に体血圧を越える肺高血圧を来し, これに対しprostaglandin E1(PGE1)を使用した. PGE1は150ng/kg/minから開始し, 17日間にわたって投与したが, 急性期の肺動脈圧低下, 肺高血圧クリーゼの治療, 予防に有効であった. 術後1年のカテーテル検査では肺動脈圧の低下は見られなかったが, 自覚症状の著しい改善が得られた. |
Practice : |
臨床医学:外科系 |
Keywords : |
心房中隔欠損症, 肺高血圧症, 肺血管閉塞性病変, 肺高血圧クリーゼ, PGE1 |