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58例の肺全摘除術における気管支断端閉鎖を, 手縫い法（Sweet法13例, Overholt法12例, Overholt変法8例）と器械縫合（TA-30＋S法15例, TA-30＋O法10例）で行った. その手術成績と術後の内視鏡所見から気管支断端の閉鎖法を検討した. 器械縫合例に断端癌陽性3例と膜様部挫滅1例があった. 器械縫合25例中3例, 12％に気管支瘻の合併があったが, 手縫い法33例には気管支瘻の合併はなかった. Overholt変法では膜様部も含めた主気管支壁の広範な切除が可能であった. 内視鏡的検討では, 断端閉鎖線は気管分岐部稜線に対してSweet法とTA-30＋S法が垂直方向を, Overholt法の一部とOverholt変法が平行方向を示し, Overholt法の多くとTA-80＋O法は“へ”の字形を示す閉鎖線であった. “へ”の字形閉鎖線例の断端粘膜は凹凸不整を呈する例が多かった. Overholt変法では平滑な断端粘膜所見を呈し, 変形の少ない気道内腔であった. 以上より, 全摘適応の肺癌では主気管支壁の広範切除が可能で, 術後の気道内腔も平滑となるOverholt変法が気管支断端閉鎖法として有用と結論した. |
