アブストラクト(41巻12号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 補助循環を目的とする広背筋の外部仕事発生能力―血行改善期間が与える影響―
Subtitle :
Authors : 磯田晋, 神康之, 矢野善己, 梶原博一, 戸部道雄, 井元清隆, 近藤治郎, 松本昭彦
Authors(kana) :
Organization : 横浜市立大学医学部第1外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 41
Number : 12
Page : 2349-2353
Year/Month : 1993 / 12
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 補助循環の動力源としての骨格筋自体の機能評価のために, 循環回路を用いることなく, 広背筋の直線的な動的収縮における外部仕事量の解析を第一の目的とし, 血行改善期間が広背筋の運動能力に与える影響の検討を第二の目的とした. 雑種犬の右広背筋(無処置筋)を対照とし, 左広背筋(血行改善筋)の胸背動脈以外の血行を遮断し, 血行改善期間(vascular delay)の後に, 前負荷と後負荷の設定下で, 収縮分画, 外部仕事量と総仕事量を両側で同時計測した. 最大収縮分画は22.8±4.7%/17.5±2.6%(血行改善筋/無処置筋, 平均±標準誤差), 最大外部仕事量は136±38mJ/81±21mJ, 最大総仕事量は578±195mJ/407±146mJであった. 血行改善筋の最大仕事量を犬の心機能と比較すると, 外部仕事量は左室仕事量の81%, 右室仕事量の620%, 総仕事量は左室仕事量の340%を示し, 左室補助, 右室代償, 大動脈拡張期補助の能力の存在が示された. 血行改善筋の収縮分画と仕事量は無処置筋を上回り, 血行改善期間は広背筋の運動能力を改善した.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 補助循環, 骨格筋, 外部仕事, 血行改善期間
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