アブストラクト（41巻12号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 僧帽弁置換術後の食道類基底細胞癌の1手術例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 鈴木成治, 松島伸治, 二宮淳一, 渋谷哲男, 庄司佑, 山田宣孝* |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 日本医科大学第2外科, *日本医科大学附属第1病院病理部 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 41 |
| Number ： | 12 |
| Page ： | 2418-2423 |
| Year/Month ： | 1993 / 12 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 今回, 44歳時に僧帽弁狭窄症で僧帽弁置換術を施行された患者で, 食道類基底細胞癌の根治手術を施行した極めてまれな1例を経験したので報告する. 症例は51歳, 男性. 嚥下時痛及び嚥下困難を主訴とした. 食道透視及び内視鏡では, 胸部中部食道を中心に3型潰瘍浸潤型の病変を認めた. 術前心機能評価では特に異常を認めず, 食道癌の診断で食道亜全摘術・頸部食道胃管吻合術・リンパ節郭清を施行した. 病理組織所見では, 粘膜下を中心に基底細胞類似の細胞が増殖し, 部分的に腺様・小嚢胞様構造を形成し, 未分化型扁平上皮癌へ分化している部位も一部認めた. 食道類基底細胞癌では, 低頻度で予後不良と報告されているが, 進行癌例について検討すると脈管浸潤が強い傾向があった. 更に, 扁平上皮癌の未分化な一形態であるとの意見もあり, 臨床像及び病態像について, 今後多くの症例の検討が望まれる. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 食道類基底細胞癌, 僧帽弁置換術後, 食道癌根治手術 |
