アブストラクト(41巻12号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 高齢者の左室・右房交通症の1例
Subtitle : 症例
Authors : 芦田泰之*, 岡田稔, 谷口巌, 山家武
Authors(kana) :
Organization : 鳥取県立中央病院心臓血管呼吸器外科, *鳥取大学医学部第2外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 41
Number : 12
Page : 2431-2434
Year/Month : 1993 / 12
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 51歳の後天性左室右房交通症を経験したので報告する. 本症例は三尖弁中隔尖下に仮性膜様部中隔瘤を伴っており, それが右房に穿孔していた. 膜様部心室中隔欠損症の自然閉鎖の過程において形成された仮性中隔瘤に, 加齢による病態が付加されて生じた後天性弁下型左室右房交通症と考えられた. 左室右房交通症は心疾患のなかでも比較的まれであり, 先天性, 後天性の両者が存在する. われわれは最近, 膜様部心室中隔欠損症の自然閉鎖の過程において仮性膜様部中隔瘤を形成し左室右房交通症を来したと思われる高齢者の1例を経験したので報告する. 「症例」症例: 51歳,女性. 主訴: 心雑音. 現病歴:30歳時第3子出産後, 肥立ちが悪く入院. その際心雑音を指摘されたが放置. その後更に3子を出産するも異常なし. 平成2年末, 全身倦怠感あり近医受診し心室中隔欠損症(VSD)疑いにて当科紹介となった.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 高齢, 仮性膜様部中隔瘤, 左室右房交通症
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