アブストラクト(42巻1号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 動脈管憩室動脈瘤の1例 |
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Subtitle : | 症例 |
Authors : | 服部隆司*, 平田和彦, 清水進 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 日本赤十字社医療センター心臓血管外科, *筑波大学附属病院循環器外科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 42 |
Number : | 1 |
Page : | 150-155 |
Year/Month : | 1994 / 1 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 動脈管憩室動脈瘤はまれな疾患であり, 以前は多くが破裂で死亡した. しかし最近では画像診断の進歩と共に救命可能な例が多くなった. 本報告例は18歳男性で, 胸部異常陰影を主訴に来院した. 理学的所見と, 胸部CT scan, MRI, 大動脈造影などの検査で術前に本疾患と診断し, 術中所見もこれを裏付けるものであった. 本症の成因には動脈管憩室の存在とnarrow isthmusよる渦流形成が関与していることが示唆された. 手術は, 左後側方開胸, 部分体外循環下に瘤を切除し, 大動脈の瘤への開口部をパッチ閉鎖し良好な結果を得た. 成人の動脈管憩室動脈瘤はまれな疾患であり, その報告例は我々が本邦で調べ得た限りでは37例であり, そのうちで手術成功例は21例にすぎない. このたびわれわれは理学的所見と胸部単純X線写真からこの疾患を疑い, 断層エコー, MRI検査などにより診断をすすめ, 根治手術を施行し, 最終的に動脈管憩室動脈瘤と診断した症例を経験したので, 若干の文献的考察を加えて報告する. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 動脈管憩室動脈瘤, narrow isthmus, MRI, 大動脈造影, 部分体外循環 |