アブストラクト(42巻1号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 感染ペースメーカーリードの体外循環下摘除術―症例報告及び本邦報告例の検討―
Subtitle : 症例
Authors : 志水秀行, 四津良平, 上田敏彦, 後藤哲哉, 相馬康宏, 川田志明
Authors(kana) :
Organization : 慶應義塾大学医学部外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 42
Number : 1
Page : 160-165
Year/Month : 1994 / 1
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : ペースメーカー術後の局所感染に掻爬とリード部分切除を繰り返したが最終的にStaphylococcus aureus敗血症に陥った症例に対し, 体外循環下に遺残リードを含む全システムの除去と疣贅切除を行った. 体外循環下に感染リードを抜去した本邦報告10例中8例で先行局所手術がなされていること, 臨床的に感染がコントロールされていた本症例の術中培養がなお陽性であったことから, 感染根治には抗生剤投与やリードの一部を残したままの局所療法のみでは不十分であり, 全システムの抜去が不可欠と考えられた. リードと右室壁の癒着は強度で, 報告例中8例で抜去時にリード周囲の組織に切開を加えている. 本症例でも直視下の単純牽引では抜去不能であったが, 体外循環用回路の一部である塩化ビニールチューブを外筒として右室壁がリードと共に牽引損傷されないように工夫することで, 切開を行うことなく抜去に成功した. 外筒を用いた本法は, 牽引抜去に有効な方法と考えられた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : ペースメーカー, 感染, 体外循環, 塩化ビニールチューブ
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