アブストラクト（42巻2号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 大動脈全置換―elephant trunk法による上行弓部置換と二期的胸腹部大動脈置換の1例― |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 関根智之, 阿部忠昭, 栗林良正, 相田弘秋, 関啓二, 柴田芳樹 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 秋田大学医学部心臓血管外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 42 |
| Number ： | 2 |
| Page ： | 247-252 |
| Year/Month ： | 1994 / 2 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 症例は35歳, 女性. 不全型マルファン症候群に合併した真性上行弓部大動脈瘤と, 胸部下行大動脈から腹部大動脈全長にわたるDeBakey IIIb型解離性大動脈瘤を呈していた. 手術は二期的に全大動脈瘤部を置換する方針とし, 初回手術時には脳分離体外循環使用下, 上行弓部大動脈置換が行われ, 次回手術に備えelephant trunk法を併用した. 14ヵ月後に行われた第二回手術では, 下行大動脈以下の全大動脈が置換されたが, 術後下肢対麻痺等の合併症の発現は認めず順調に経過した. 上行弓部大動脈から腹部大動脈までの広範囲に及ぶ胸腹部大動脈瘤に対する根治手術は, 広範な大動脈置換に加え重要分枝の再建を必要とし, 高度の手技を必要とすることにより心臓血管外科領域における最も困難な手術の1つと考えられる. 今回われわれは, 不全型Marfan症候群に合併した上行弓部大動脈瘤を伴う胸腹部大動脈瘤症例に対し, 二期的に上行大動脈から両側総腸骨動脈までの全大動脈置換を行い, 良好な結果を得たので報告する. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 胸腹部大動脈瘤, 広範囲大動脈置換, elephant trunk法 |
