アブストラクト(42巻2号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 食道気管支瘻を合併した管状型食道重複症の1例
Subtitle : 症例
Authors : 山本直敬, 山川久美, 斎藤幸雄, 野本靖史, 藤沢武彦, 山口豊
Authors(kana) :
Organization : 千葉大学医学部肺癌研究施設外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 42
Number : 2
Page : 286-291
Year/Month : 1994 / 2
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 症例は51歳, 女性. 飲水時の咳嗽を主訴に近医を受診し, 上部消化管造影で食道気管支瘻を指摘され当科に入院となった. 食道は, 第4~5胸椎間の高さで長さ1.5cmにわたって2重管構造を示し, 右上葉B2との交通が認められた. 食道気管支瘻を合併した管状型食道重複症と診断, 瘻管切除及び食道部分切除を施行した. 本例は, 食道重複症に関する赤星分類のtubular typeI double-barreled typeであると考える. この形態を示した本邦報告例は自験例を含めて12例であり極めてまれである. 本例は更に先天性と考えられる食道気管支瘻が併存したもので, 本邦では最初の報告である. 消化管重複症の中でも, 食道重複症, とりわけ管状型のものはまれで, 本邦での報告はいまだ20例に満たない1)~16). われわれは食道気管支痩を合併した管状型食道重複症にたいして外科治療を施行し治癒せしめたので報告する.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 管状型食道重複症, 先天性食道気管支瘻, BraimbridgeI型
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