アブストラクト(42巻2号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 梅毒性心筋炎による若年者心室瘤破裂の1手術例
Subtitle : 症例
Authors : 南智之, 西川邦, 鈴木暁, 小田口浩, 茅野真男*, 岡田了三**
Authors(kana) :
Organization : 足利赤十字病院心臓血管外科, *足利赤十字病院循環器科, **順天堂大学心臓血管病理学研究室
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 42
Number : 2
Page : 302-305
Year/Month : 1994 / 2
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 症例は20歳, 男性. 1992年5月14日, 職場にて意識消失し, ショック状態で他院を受診, 心タンポナーデの診断で当院へ転送となった. 心エコー, 冠状動脈造影, 左室造影検査で心室瘤破裂と診断, 緊急手術を施行した. 入院時検査で梅毒反応が強陽性を示した. 瘤壁の病理組織所見では形質細胞・リンパ球の浸潤を伴った線維性心筋炎と末梢冠状動脈内膜炎を認め, 更に免疫特殊染色法により瘤壁の組織球内にトレポネーマを証明し, 梅毒性心筋炎による心室瘤の破裂と診断した. 術後経過は良好である. ペニシリン療法確立後, 心血管梅毒特に梅毒性心筋炎は非常にまれな疾患で, 病巣内にトレポネーマを証明し得た梅毒性心筋炎ということからも貴重な1例と考えられる.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 破裂性心室瘤, 梅毒性心筋炎
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