アブストラクト(42巻2号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 慢性心房細動に対する左房隔離術について
Subtitle : Letters to the Editor
Authors : 三崎拓郎, 末田泰二郎*
Authors(kana) :
Organization : 富山医科薬科大学第1外科, *広島大学第1外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 42
Number : 2
Page : 322-322
Year/Month : 1994 / 2
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 「編集委員長への手紙」最近心房細動に対する外科手術法としてMaze(迷路)手術が行われ注目されている. Maze手術はCoxらにより始められ, 本邦においてもCoxのオリジナル術式(現在ではMaze3まで改良が加えられている)並びに報告者により様々な工夫と改良がなされている. Maze手術は, 心房筋を迷路状に切断し, 心房細動の原因であるマクロリエントリーを起こり得なくすると共に, 洞結節からのインパルスを房室結節に伝えるルートのみは確保しておく術式である. ここで問題になるのはMaze手術そのものが, 切開線が多いため, 侵襲が大きいのも事実で, 習熟するまでは手術時間の延長, 術後出血(特に左房後壁)が懸念される. このため多くの術者は, 心房細動が縮小手術で根治できないものかとの願望を持っているものと推定される. ここで(末田泰二郎ほか:僧帽弁狭窄兼閉鎖不全症に合併した慢性心房細動に対する左房隔離術を試みた1経験例. 日胸外会誌1994;42:311-315)報告された術式は, 事実であればCoxのMaze手術に代わりうるものである. 残念ながら以下の3点の問題を抱えておりこれらが解決されない限り, Maze手術には遠く及ばないであろう.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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