アブストラクト(42巻3号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 高血圧性肺動脈病変の肺内密度と分布-剖検材料5症例の三次元モルフォメトリーによる解析- |
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Subtitle : | |
Authors : | 松木克雄*, 高橋徹, 毛利平* |
Authors(kana) : | |
Organization : | 東北大学医学部加齢医学研究所病理学部門, *東北大学医学部胸部外科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 42 |
Number : | 3 |
Page : | 346-353 |
Year/Month : | 1994 / 3 |
Article : | 原著 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 剖検診断によりHeath-Edwards分類の4・5度とされた5症例, 17肺葉を対象に, 肺の連続切片から, 肺動脈樹における閉塞性病変の数と密度を三次元的モルフォメトリーにより定め, 分布の様式・肺葉間での病変密度の差, 肺血管床の閉塞度について検討を試みた. 更に開胸肺生検による血管病変の進行度診断についての精度を検討した. 閉塞性病変の分布は肺内に一様ではなく, 症例間, 年齢間, 更に同一症例でも肺葉間に病変の数・密度の差が見られた. 閉塞性病変に占める4度病変の比率は年齢とともに増加した. 同一肺では, 密度は中・下葉すなわち肺の下半分で高かった. 次に, 肺生検における三次元的病変密度と二次元切片上での病片の出現率の関係を見た. 最も高密度の肺葉では連続切片の全標本に4度病変が出現しているが, 密度の低い肺葉では約10枚に1枚出現するのみであった. 生検標本の面積を考慮しつつ病変密度を解析した結果, 4度病変の見落としを防ぎ, 肺生検診断の信頼性を高めるには連続切片とはいかぬまでも, かなりの枚数の段階切片による検索が必要であることがわかった. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | Eisenmenger症候群, 肺高血圧症, 開胸肺生検, Plexiform lesion |