アブストラクト(42巻3号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : SLEに合併した左冠状動脈主幹部狭窄に対する緊急CABGの1治験例
Subtitle : 症例
Authors : 坂橋弘之, 小柳仁, 遠藤真弘, 高沢有史, 八木葉子, 西田博
Authors(kana) :
Organization : 東京女子医科大学日本心臓血圧研究所循環器外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 42
Number : 3
Page : 399-403
Year/Month : 1994 / 3
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : SLEのため11年間プレドニゾロンを投与されていた57歳女性の左冠状動脈主幹部(LMT)及び前下行枝(LAD)狭窄に対して, 大伏在静脈グラフト(SVG)を用いて緊急CABGを施行した. 術前に汎血球減少症, 術後も白血球減少症を認めたため顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)を投与し, 術後もステロイドを使用したが感染は問題とならなかった. 術後グラフト造影で回旋枝(LCX)へのSVGは閉塞していたが, LADへのSVGは開存しLCX領域まで灌流していた. 本症例では, 内胸動脈は細く, 肛門管癌に対するMiles手術を施行され, 人工肛門が造設されていたことから内胸動脈(ITA), 胃大網動脈(GEA)は使用せず, 緊急性を優先しSVGを選択した. SLEに合併した虚血性心疾患に対するCABGの報告はいまだ少ない. SLEにおける冠状動脈狭窄の原因, CABG時の問題点などについて文献的考察を加えた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : SLE, LMT狭窄, CABG, ステロイド治療
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