| Title ： |
胸骨正中経路で右拡大胸膜肺全摘除術と頸部リンパ節郭清を行った右鎖骨上窩リンパ節転移を伴うびまん性悪性胸膜中皮腫の1例 |
| Subtitle ： |
症例 |
| Authors ： |
村田聖一郎**, 小檜山律**, 田中真人*, 宮元秀昭*, 羽田圓城* |
| Authors（kana） ： |
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| Organization ： |
*三井記念病院呼吸器センター外科, **自治医科大学附属大宮医療センター |
| Journal ： |
日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： |
42 |
| Number ： |
3 |
| Page ： |
404-408 |
| Year/Month ： |
1994 / 3 |
| Article ： |
報告 |
| Publisher ： |
日本胸部外科学会 |
| Abstract ： |
症例は52歳, 女性. アスベスト暴露歴はない. 右胸水を主訴に某院を受診し抗結核療法を受けるが改善しなかった. 3ヵ月後著明な胸膜肥厚, 縦隔および右頸部リンパ節腫大が認められ胸膜およびリンパ節生検にて悪性中皮腫と診断され手術目的に当科に入院した. 右鎖骨上窩リンパ節転移を伴うものの血行性転移は認められずButchart分類のIII期と診断した. 胸骨正中切開による右胸膜肺全摘術および右頸部リンパ節郭清, 有茎大網による気管支断端被覆を行った. 患者は術後約1年を経た現在再発なく通院している. 胸骨正中経路で胸膜肺全摘術及び頸部郭清を行った報告はないが腫瘍をenblocに摘除しうる有効な到達法と考えられた. 悪性胸膜中皮腫は極めて予後不良な疾患で治療方法として有効なものは少ない. しかし胸膜肺全摘術をはじめ積極的な外科的治療法を行い比較的良好な成績を得た報告もなされるようになってきた. 今回われわれは右鎖骨上窩リンパ節転移を伴う進行したびまん性悪性胸膜中皮腫に対し, 胸骨正中経路により心嚢, 横隔膜合併切除を伴ういわゆる拡大胸膜肺全摘術及び右頸部リンパ節郭清を行い良好な術後経過を得た症例を経験したので若干の文献的考察を加え報告する. |
| Practice ： |
臨床医学：外科系 |
| Keywords ： |
びまん性悪性胸膜中皮腫, 胸骨正中切開, 拡大胸膜肺全摘術 |
