アブストラクト（42巻3号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 左心室内血管腫の1治験例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 堺正仁, 山田雅彦, 吉武清伸, 林田潔, 樗木等 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 佐賀県立病院好生館循環器科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 42 |
| Number ： | 3 |
| Page ： | 409-412 |
| Year/Month ： | 1994 / 3 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 原発性心臓腫瘍の中でも, 血管腫の占める割合は少なく, 左心室由来のものは極めてまれである. 今回われわれは, 54歳の左心室原発血管腫に対して手術にて摘出したので報告する. 症例は安静時の胸部圧迫感, 動悸を主訴に狭心症の疑いで精査中, 冠状動脈造影で左冠状動脈よりtumor stainを認めた. 心エコーで左心室中隔に有茎性腫瘍を認め, 左室内腫瘍ということで体外循環下に経大動脈アプローチで腫瘍を摘出した. 病理組織は血管腫で術後経過は良好であった. 左心室血管腫に対する手術例は, 欧米6例をみるのみで, 本邦では報告例はない. 極めてまれな疾患である. 原発性心臓腫瘍の約80%は良性で50%はmyxomaが占める. 血管腫は良性腫瘍の2.8%とまれでその中でも左心室原発のものは極めて少ない. 今回われわれは狭心症の精査中に偶然, 左心室内腫瘍を発見し, 体外循環を用いて腫瘍を摘出した結果, 血管腫であった症例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 原発性心臓腫瘍, 血管腫 |
