アブストラクト(42巻3号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 呼吸器外科と腹部合併疾患の一期手術3例の検討
Subtitle : 症例
Authors : 下川新二, 石部良平, 石崎直樹, 田中紘輝, 松永幸宏, 平明
Authors(kana) :
Organization : 鹿児島大学医学部第2外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 42
Number : 3
Page : 437-441
Year/Month : 1994 / 3
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 胆石症あるいは腹部大動脈瘤(AAA)を合併する3例の呼吸器外科手術症例で, 両疾患に対し一期的に手術を行い良好な結果を得た. 気管支嚢胞(70歳, 男性)と胸腺腫(73歳, 女性)の2例では, 腫瘍摘出後に胆石症に対し胆嚢摘出術を行った. 肺癌の1例(69歳, 男性)では, AAAに対し人工血管置換後に左上葉切除術を行った. 術後の人工呼吸器は肺癌例で短時間必要としたのみで, 3例の術後経過は極めて良好であった. 一期手術では, 患者の肉体的及び精神的苦痛や, 麻酔・手術に伴う危険が一度で済み, 入院も一度なので経済的かつ時間的節約になる. 可能であれば, このような症例では今後も積極的に一期手術を行う方針であるが, 過大な手術侵襲や術野汚染には留意すべきである. 高齢者の増加や診断技術の進歩に伴い, 外科治療が必要な他疾患を合併する呼吸器外科手術症例の増加が予想される. 今回, 胆石症あるいは腹部大動脈瘤(AAA)を合併する3例の呼吸器外科手術症例で, 合併疾患を一期的に手術した. 若干の考察を加え報告する.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 呼吸器外科手術, 腹部合併疾患, 胆石症, 腹部大動脈瘤, 一期手術
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