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Lutembacher症候群によりcardiac cachexiaを来した49歳の女性に対して, 僧帽弁置換術, 心房中隔欠損孔閉鎖術, 三尖弁輪縫縮術を施行し良好な結果を得た. 術前, 術直後, 術後2ヵ月後に左室圧容積曲線を測定した結果, Lutembacher症候群では単純な心房中隔欠損症や僧帽弁狭窄症に比べ術直後より著しい左室容積の増大と左室仕事量の増加を認め, 両者の特徴が倍加された型となった. 更に2ヵ月後には左室拡張末期圧が低下し, 左室の収縮様式がより正常化した. Lutembacher症候群を形成する僧帽弁狭窄症(MS), 心房中隔欠損症(ASD)は共に左室容量負荷減少を来す. Cardiac cachexiaを伴うLutembacher症候群の49歳の女性に対して, 僧帽弁置換術(MVR), ASD閉鎖術, 三尖弁輪縫縮術(TAP)を行い良好な結果を得た. 更に左室圧容積曲線1)を用いて術前, 術後の血行動態を比較検討したところ急激な左室容量負荷増大と緩徐な左室収縮様式の改善という本症に特徴的な所見が得られたので, 若干の文献的考察を加え報告する. |
