| Title ： |
右中大脳動脈閉塞を合併した弓部大動脈瘤の1手術治験例 |
| Subtitle ： |
症例 |
| Authors ： |
大貫雅裕*, 長岡秀郎*, 印南隆一*, 広岡一信*, 船越尚哉*, 佐藤康弘** |
| Authors（kana） ： |
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| Organization ： |
*土浦協同病院心臓血管呼吸器外科, **取手協同病院内科 |
| Journal ： |
日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： |
42 |
| Number ： |
3 |
| Page ： |
472-476 |
| Year/Month ： |
1994 / 3 |
| Article ： |
報告 |
| Publisher ： |
日本胸部外科学会 |
| Abstract ： |
右中大脳動脈の閉塞を合併した弓部大動脈瘤症例に対し, 弓部大動脈置換術を行う経験を得た. 症例は65歳, 男性. 胸部CT上直径85mmに及ぶ弓部大動脈瘤の手術目的で入院した. 一過性脳虚血発作の既往があったが, 入院時には脳神経症状は認められなかった. 脳血管造影で右中大脳動脈の閉塞が認められた. 本症例に対し, 胸骨正中切開によるアプローチ, 直腸温22℃・灌流圧50mmHg以上・α-statによるPaCO2調節の低体温脳分離体外循環, 加温血液心停止液持続注入(Continuous Warm Blood Cardioplegia)による心停止下, 弓部大動脈置換術を行い良好な結果を得た. 本症例のような頭蓋内脳血管障害を伴う弓部大動脈瘤に対する報告は, われわれの調べえた範囲では見あたらず, 今後同様な症例の手術適応を考える上でも貴重な経験と思われる. 種々の補助手段の改善により弓部大動脈瘤に対する手術成績は年々向上しつつあるが, 脳血管病変を伴う症例に関する手術報告は見あたらない. しかしその存在は手術適応そのものにも関わる問題であると考えられる. 今回われわれは右中大脳動脈閉塞を合併した弓部大動脈瘤症例に対して弓部大動脈置換術を行い良好な結果を得たので, 文献的考察を加えて報告する. |
| Practice ： |
臨床医学：外科系 |
| Keywords ： |
弓部大動脈瘤, 一過性脳虚血発作, 脳血管障害, 中大脳動脈閉塞, 脳分離体外循環 |
