アブストラクト(42巻4号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 胆嚢癌肺転移に対する胸腔鏡下肺部分切除術の経験
Subtitle : 症例
Authors : 鈴木一郎***, 於保健吉****, 田村和彦, 大谷泰雄*, 田中豊*, 芹沢博美**
Authors(kana) :
Organization : 大船中央病院外科, *東海大学医学部外科, **東京医科大学病院病理部, ***秋田県成人病医療センター, ****総合新川橋病院
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 42
Number : 4
Page : 607-610
Year/Month : 1994 / 4
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 58歳, 男性. 某病院で11ヵ月前に胆嚢癌, 肝浸潤と診断され, 胆嚢切除及び肝臓部分合併切除術を受けた. 術後胸部X線写真上, 両側肺に3個の異常円形陰影を認めたが, 診断が得られないまま放置された. 当院を受診し, 経気管支鏡的アプローチ及び経皮的針生検にて, 何れも腺癌と診断された. ユニベントチューブによる片肺麻酔下に, われわれが考案した胸腔鏡用サージポートと軟性胸腔鏡を用いて, ENDO-GIAによる胸腔鏡下肺部分切除術を施行した. 腫瘍は病理組織学的に高分化腺癌で, 胆嚢癌の肺転移と診断された. 胸腔鏡下手術は開胸手術に比較して侵襲が著しく少ない. 適応を十分に検討すれば, 末梢肺に病変を有する患者にとっては, 開胸手術に代わる手段と思われる. 今後, 更に多くの評価と検討が必要である. 胆嚢癌切除術後の胸部X線写真上, 両側肺野に異常陰影を認めた症例に対して, 両側転移性肺腫瘍と診断し, 左肺転移巣に対して胸腔鏡下肺部分切除術を施行したので報告する.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 転移性肺腫瘍, 胆嚢癌, 胸腔鏡下手術, 軟性胸腔鏡
このページの一番上へ