| Title ： |
小児開心術におけるWarm heart surgeryの適応とその心筋保護効果の検討 |
| Subtitle ： |
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| Authors ： |
高山鉄郎*, 宮入剛*, 三輪高明**, 長田信洋*, 吉村幸浩* |
| Authors（kana） ： |
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| Organization ： |
*神奈川県立こども医療センター胸部外科, **神奈川県立こども医療センター麻酔科 |
| Journal ： |
日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： |
42 |
| Number ： |
6 |
| Page ： |
874-878 |
| Year/Month ： |
1994 / 6 |
| Article ： |
原著 |
| Publisher ： |
日本胸部外科学会 |
| Abstract ： |
現在の低体温体外循環下冷却心停止法は, 心筋の虚血許用時間に限りがあり, また冷却加温に伴う体外循環時間の延長と術後の各種臓器の浮腫や機能低下が避けられないなど, 小児時に新生児や乳児の開心術において大きな手術危険因子となっている. そこで1993年1月以後Warm heart surgeryを導入して小児開心術を22例に行い（Warm群）, 同時期の冷却心停止法を用いた25例（Cold群）と体外循環の影響及び心筋保護効果の臨床的比較検討を行った. Warm Heart Surgeryの方法：常温体外循環持続冠灌流を行い, 心停止は冠灌流ラインへの塩化カリウム注入により得た（初回量20mEq/l, 維持量12～17mEq/l）. 結果：Warm群においても手術視野の確保は確実に行い得, 両群間の大動脈遮断時間に有意差はなかった. 全体外循環時間に占める大動脈遮断時間の割合はWarm群62％, Cold群42％とWarm群では冷却加温や大動脈遮断解除後の補助循環に要する時間が短縮していた. 術後第1病日のCK-MB：Warm群35±17IU/l, Cold群85±75IU/l（p＜0.01）, 最大使用カテコラミン量：Warm群2.3±2.1μg/kg/min, Cold群5.6±2.6μg/kg/min（p＜0.01）とWarm群での心筋保護効果は有意に優れており術後体重の増加も認めなかった. Warm群の45％が再手術症例で5例は再弁形成術症例であったが, Warm heart surgeryは心周囲の剥離の必要がなく心停止と心拍動を繰り返し行いえる等とりわけよい適応と思われた. 今回の研究よりWarm heart surgeryは小児開心術においても十分有効な方法であると思われた. （日本胸部外科学会雑誌1994；42：874－878） |
| Practice ： |
臨床医学：外科系 |
| Keywords ： |
Warm heart surgery, 小児開心術, 心筋保護, 持続冠灌流 |
