アブストラクト(42巻6号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 腎移植後患者に対する大動脈弁置換術の経験
Subtitle : 症例
Authors : 松宮護郎*, 中埜粛*, 白倉良太**, 中田精三*, 福嶋教偉*, 松田暉*
Authors(kana) :
Organization : *大阪大学医学部第1外科, **大阪大学バイオメデイカル教育センター臓器移植部
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 42
Number : 6
Page : 956-960
Year/Month : 1994 / 6
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 腎移植後免疫抑制療法中の患者に大動脈弁置換術(AVR)を行い, 良好に経過した症例を経験した. 症例は62歳, 男性. 昭和63年より慢性腎不全に対し, 血液透析を続けていたが, 平成1年12月, 実子の生体腎移植を受けた. 術後Cyclosporin A(CyA), Predonisolone(PRD), Mizoribine(MZB)の三者併用免疫抑制療法にて移植腎機能は良好に維持されていた. 平成2年初め大動脈弁閉鎖不全症と診断され, 平成3年9月, AVRを行った. 免疫抑制は術中よりCyAの持続静注, Methyl-predonisolone(MP)の静注を行い, 経口摂取開始後, 術前同様の三者併用免疫抑制療法を再開した. 術前後を通じ末梢血リンパ球サブセットには明らかな変動を認めなかったが, 術後3日目より血清クレアチニン値(Scr)の上昇を認め, 急性拒絶反応の可能性も否定しえないため, MPのパルス療法施行しScrは低下した. その後の経過は良好で術後30日目に軽快退院した.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 腎移植術, 開心術, 大動脈弁置換術, 免疫抑制剤, 急性拒絶反応
このページの一番上へ