アブストラクト(42巻7号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 成人型左冠状動脈肺動脈起始症に対する竹内法による1治験例
Subtitle : 症例
Authors : 大滝章男, 森下靖雄, 石川進, 佐藤泰史, 大谷嘉己, 高橋徹
Authors(kana) :
Organization : 群馬大学医学部第2外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 42
Number : 7
Page : 1077-1081
Year/Month : 1994 / 7
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 症例は31歳, 女性. 前胸部痛, 動悸を訴え, 胸骨左縁に連続性雑音を聴取した. 冠状動脈造影で左冠状動脈肺動脈起始症と診断し, two coronary system再建術式として, 竹内法を選択した. 術後の血管造影では肺動脈内トンネルは良好に開存し, 心筋シンチグラムでも心筋血流の明らかな改善が見られた. 軽度の肺動脈狭窄(圧較差28mmHg)を認めたが, 臨床症状はなく順調に経過している. 竹内法は小児例での報告が多いが, 成人例でも, 肺動脈内トンネルのためのflapの位置どりや長さ及び幅, 更には肺動脈壁を補填するパッチの大きさなどの工夫で, 肺動脈内狭窄を防止し, 冠状動脈バイパス術より長期開存も可能であり, 良好な手術結果を得ることができる. (日本胸部外科学会雑誌1994;42:1077-1081)左冠状動脈肺動脈起始症(以下BWG症候群と略す)は, 生後1年以内に心筋虚血により死亡する例が多いため, 成人例の報告は少ない.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : Bland-White-Garland症候群, 成人型, 竹内法
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