| Title ： |
術前化学療法により根治術が可能になった巨大な縦隔原発yolk sac tumorの1例 |
| Subtitle ： |
症例 |
| Authors ： |
中島隆之*, 石橋和幸*, 菰田研二*, 川副浩平*, 笹生俊一**, 佐々木峻*** |
| Authors（kana） ： |
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| Organization ： |
*岩手医科大学第3外科, **岩手医科大学臨床病理部門, ***北上済生会病院外科 |
| Journal ： |
日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： |
42 |
| Number ： |
8 |
| Page ： |
1203-1207 |
| Year/Month ： |
1994 / 8 |
| Article ： |
報告 |
| Publisher ： |
日本胸部外科学会 |
| Abstract ： |
巨大な前縦隔原発のyolk sac tumorに対して化学療法を施行し, 腫瘍の縮小後に完全摘出し得た1例を報告した. 症例は26歳, 男性. 胸部CTで前縦隔より右胸腔へ突出する13×12×8cmの腫瘍を認めた. 血清AFPが26,765ng/mlと高値を示したのでyolk sac tumorを疑い, CDDP, VP-16による化学療法を施行し, 腫瘍は著明に縮小した. しかし, 3クール終了後に血清AFPの低下傾向がなくなった. そこで, 血清AFPが243ng/mlまで低下したところで, 手術を施行し腫瘍を完全摘出した. 摘出腫瘍組織の一部にyolk sac tumorのviableな腫瘍組織を認めた. 術後の血清AFPは正常化し, 術後18ヵ月で再発の兆候はない. 縦隔原発yolk sac tumorに対する化学療法施行後の手術時期の判断は難しいが, 血清AFPは薬剤の治療効果の状態を鋭敏に反映し, 手術時期を決定するための有用な指標と考えられた. |
| Practice ： |
臨床医学：外科系 |
| Keywords ： |
縦隔腫瘍, yolk sac tumor, AFP |
