アブストラクト(42巻9号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 腫瘍影を呈さない肺内嚢胞壁発生扁平上皮癌の1切除例
Subtitle : 症例
Authors : 赤松秀樹, 寺島雅範, 小池輝明, 滝沢恒世
Authors(kana) :
Organization : 新潟県立がんセンター新潟病院胸部外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 42
Number : 9
Page : 1370-1373
Year/Month : 1994 / 9
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 症例は53歳, 男性. 血痰を主訴とし, 青年期より認められた右上肺の嚢胞性病変は, 嚢胞壁自体にX線上では経時的な変化はなく, 腫瘍影も認めなかったが, 感染症状が出現したため手術を行った. 胸腔内の癒着が著しく, 嚢胞壁を含む肺部分切除を施行した. 術後病理で嚢胞壁全体に中等度分化型扁平上皮癌の合併が認められたため, 再手術にて右上葉切除, リンパ節郭清(R1)を行った. 肺癌は嚢胞壁内に限局しており, pT2N0M0で術後病期はI期と判定した. (日本胸部外科学会雑誌1994;42:1370-1373)嚢胞性肺疾患に肺癌を合併した症例はしばしば経験するが, 画像上腫瘍影を呈さない症例は少なく, 術前診断は困難と考えられたので報告する. 「症例」症例:53歳, 男性. 主訴:血痰, 発熱. 家族歴, 既往歴:特記すべきことなし. 喫煙指数500. 現病歴:18歳ころから冬期に時々血痰を排出することがあり, 胸部X線写真上右肺に嚢胞性病変を指摘されていた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 嚢胞性肺疾患, 扁平上皮癌, 嚢胞壁発生扁平上皮癌
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