アブストラクト（42巻10号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 食道壁内に発生した気管支嚢腫の1切除例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 高橋豊*, 石川真也*, 池上直行*, 玉田二郎*, 松倉規** |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | *倉敷中央病院呼吸器外科, **兵庫県立尼崎病院外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 42 |
| Number ： | 10 |
| Page ： | 1944-1948 |
| Year/Month ： | 1994 / 10 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 症例は73歳, 男性. 過去に右側大動脈弓を指摘されている. 喘鳴, 呼吸困難, 嗄声を主訴として来院し, 当院耳鼻科にて両側反回神経麻痺を伴う頸部・縦隔腫瘍と診断され, 呼吸器外科に紹介された. 胸骨縦切開により, 腫瘍摘出術を施行した. 腫瘍は食道壁内に発生した軟骨・平滑筋・粘液腺組織を有する気管支嚢腫であり, 非常にまれな症例であった. 反回神経麻痺は嚢腫による長期の圧排が原因と考えられた. 頸部・縦隔部に発生した嚢胞性疾患は拡大すると, 致死的となるため, 早期の発見と処置が必要と思われる. （日本胸部外科学会雑誌1994；42：1944－1948）食道壁内に発生する嚢胞性疾患は一般には食道嚢腫が多いが, 食道嚢腫と同じ前腸由来の気管支嚢腫もまれにみられる. 今回われわれは, 右側大動脈弓を合併し, 両側反回神経麻痺を来した食道壁内気管支嚢腫を摘除したので, 若干の考察を加え, 報告する. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 気管支嚢腫, 食道壁内発生, 反回神経麻痺, 右側大動脈弓 |
