アブストラクト(42巻11号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 先天性心室憩室症の1治験例
Subtitle : 症例
Authors : 小林俊也*, 布施勝生**, 成瀬好洋*, 大場宗徳*, 林一郎*, 幕内晴朗*
Authors(kana) :
Organization : *虎の門病院循環器センター外科, **自治医科大学胸部外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 42
Number : 11
Page : 2133-2138
Year/Month : 1994 / 11
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 先天性心室憩室症はmuscular typeとfibrous typeとに大別され, muscular typeのものは更に体表面の奇形や合併心奇形を伴うものとこれらを伴わないものとに分類される. fibrous typeのものは別名先天性心室瘤とも呼ばれており, アメリカの黒人やアフリカのバンツー族に多く認められるが, 本邦においては非常にまれな疾患であるとされている. 症例は, 33歳, 男性. 検診での胸部X線心電図異常の精査にて発見された左心室の憩室が, 外来経過観察中に増大してきたため手術を施行. 手術所見では左室のほかに右室にも憩室を認め, 多発性の憩室であり, 病理組織所見とも合わせ, fibrous typeの先天性心室憩室症と診断した. 憩室破裂による突然死の報告もあることから, 増大傾向の認められる場合には手術的治療が必要であると思われた. (日本胸部外科学会雑誌1994;42:2133-2138)先天性心室憩室症はmuscular typeとfibrous typeとに分類されるが, fibrous typeのものは別名先天性心室瘤とも呼ばれ, 本邦においては非常にまれな疾患であるとされている.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 先天性心室憩室症, muscular type, fibrous type, 先天性心室瘤
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