アブストラクト(42巻12号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : アミロイド沈着を伴う肺原発性悪性リンパ腫の1切除例
Subtitle : 症例
Authors : 松田成人, 岡田稔, 谷口巌, 山家武
Authors(kana) :
Organization : 鳥取県立中央病院心臓血管・呼吸器外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 42
Number : 12
Page : 2242-2246
Year/Month : 1994 / 12
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 症例は51歳, 女性. 胸部X線写真の異常陰影のため, 当科へ紹介となった. 精査を行ったが確定診断を得られず, 肺癌を否定できないため左肺舌区区域切除を施行した. 術中迅速組織診ではpseudolymphomaが疑われたが, 永久標本の免疫組織染色の結果, 肺原発性のB細胞型悪性リンパ腫と診断された. また, 腫瘍内にアミロイドの沈着が認められ, 局所における免疫グロブリンの過剰産生の可能性が示唆された. (日本胸部外科学会雑誌1994;42:2242-2246)肺原発性悪性リンパ腫は比較的まれな疾患である. 本疾患は, lymphoid interstitial pnuemonia(LIP)あるいはpseudolymphomaなどのリンパ球増殖性疾患との異同, 鑑別に関して臨床病理学的に興味深い疾患であるが, 本邦での症例報告もいまだ少なく, 十分な検討がなされているとはいい難い. 一方, アミロイドは多発性骨髄腫などのリンパ球増殖性疾患に合併して種々の細胞間に沈着することが知られている免疫グロブリンの一種であるが, その発生機序の詳細は不明である.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 肺原発性悪性リンパ腫, pseudolymphoma, BALT, アミロイド
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