アブストラクト(42巻12号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 一側肺無形成を合併した乳児期心室中隔欠損, 動脈管開存, 肺高血圧の1治験例
Subtitle : 症例
Authors : 秋島信二*, 本多正知*, 菅野恵*, 新岡俊治*, 萩野生男**, 丁毅文*
Authors(kana) :
Organization : *本多記念東北循環器科病院外科, **東京女子医科大学日本心臓血圧研究所循環器小児外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 42
Number : 12
Page : 2247-2251
Year/Month : 1994 / 12
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : まれな疾患である一側肺無形成を合併した心室中隔欠損, 動脈管開存, 肺高血圧の乳児に対し, 生後114日目, 体重4,333gで体外循環下に心内修復を行った. 術前, 体血圧の約7割であった肺動脈圧はほぼ正常化し, 良好な結果を得た. 一側肺無形成は, その低肺機能と高頻度に認める合併奇形のため, 予後は不良である. 特に心血管系の異常は予後を決める重要な要素であり, その治療, 管理には難渋する. 一側肺無形成に合併した心室中隔欠損に対し, 乳児期に開心術を行い成功した例は, われわれの調べた限りにおいて過去に報告を認めなかった. (日本胸部外科学会雑誌1994;42:2247-2251)一側肺無形成はまれな症例であり, その低肺機能と高頻度に認められる様々な合併奇形のため, 予後不良である. 最近われわれは, 左側肺無形成を合併した心室中隔欠損(以下VSD)・動脈管開存(以下PDA)・肺高血圧(以下PH)に対し, 乳児期に体外循環下にVSD閉鎖, PDA結紮術を行い良好な結果を得たので, 若干の考察を加えて報告する.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 一側肺無形成, 心室中隔欠損, 動脈管開存, 肺高血圧, 乳児期開心術
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