Title : |
先天性僧帽弁狭窄症に対する乳児期弁置換術の経験-新生児期に左心低形成症候群類似の血行動態を示した1例- |
Subtitle : |
症例 |
Authors : |
井本浩*, 角秀秋*, 麻生俊英*, 塩川祐一*, 武田宏一郎**, 安井久喬*** |
Authors(kana) : |
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Organization : |
*福岡市立こども病院心臓血管外科, **福岡市立こども病院小児循環器科, ***九州大学医学部心臓外科 |
Journal : |
日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : |
43 |
Number : |
1 |
Page : |
55-59 |
Year/Month : |
1995 / 1 |
Article : |
報告 |
Publisher : |
日本胸部外科学会 |
Abstract : |
出生直後は僧帽弁狭窄に加え左室低形成のためBi-ventricular repairは困難と思われたが, その後の左室発育により生後7ヵ月で僧帽弁置換術を行い得た1例を報告する. 生後2日目の心エコーで左心室が著しく低形成で僧帽弁狭窄を認めた. また右室から動脈管を介し大動脈へ向かう血流を認め, systemic outputの多くを右室に依存していると考えられた. しかしその後左室の発育を認め, 生後6ヵ月での心血管造影では左室拡張末期容積は正常値の90%に増大していた. 左室造影にて下行大動脈が造影されていたことから左室の機能は動脈管結紮及び僧帽弁置換に耐え得ると判断し手術を行った. 弁輪径は直視下で13mmと狭小で通常の方法での弁置換は不可能であったため人工弁(CarboMedics#16)を本来の弁輪の5~10mm上方の左房内に縫着した(supraannular MVR). 現在術後8ヵ月で生存中である. |
Practice : |
臨床医学:外科系 |
Keywords : |
先天性僧帽弁狭窄症, 左室低形成, 乳児期人工弁置換術, supraannular MVR |