アブストラクト(43巻1号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 重症筋無力症と赤芽球癆を合併した浸潤型胸腺腫の1例
Subtitle : 症例
Authors : 酒井聡, 島袋勝也, 村上栄司, 岩田尚, 不破誠行, 広瀬一
Authors(kana) :
Organization : 岐阜大学医学部第1外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 43
Number : 1
Page : 60-64
Year/Month : 1995 / 1
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 症例は42歳, 男性. 主訴は眼瞼下垂, 複視, 筋力低下であった. 胸部X線写真にて右肺門部に腫瘤陰影を認め, 胸部CTにて前上縦隔右側に大きさ4×3cmの腫瘤を認めた. 筋電図でのwaning現象とTensilon試験陽性から重症筋無力症(Myasthenia Gravis, 以下MG)と診断した. 術前検査にて, 貧血を認め, 網状赤血球減少, 骨髄像では赤芽球を認めず, 赤芽球癆(Pure Red Cell Aplasia, 以下PRCA)と診断した. 胸腺腫を含む拡大胸腺摘出術を行った. 術後血小板減少症を認め, 血小板輸血を行い改善した. また術後補助療法としてステロイド投与を行い, 重症筋無力症及び赤芽球癆は軽快した. 胸腺腫に重症筋無力症及び赤芽球癆が同時に合併することはまれと考えられるため報告した. (日本胸部外科学会雑誌1995;43:60-64)重症筋無力症(以下MG)及び赤芽球癆(以下PRCA)では, それぞれ単独に胸腺腫に合併することが多いが, これらの3者が合併することはまれである.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 胸腺腫, 重症筋無力症, 赤芽球癆, 血小板減少症
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