アブストラクト（43巻1号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | クリオグロブリン血症を合併した不安定狭心症, 僧帽弁閉鎖不全症に対するWarm heart surgeryの1例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 村田貞幸, 田林晄一, 篠崎滋, 清水雅行, 伊藤智宏, 近内利明 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 東北大学医学部胸部外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 43 |
| Number ： | 1 |
| Page ： | 65-68 |
| Year/Month ： | 1995 / 1 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 温度低下により可逆的変化を来す寒冷凝集素, クリオグロブリン, クリオフィブリノゲンなどは, 低体温体外循環で開心術を行う際に血液・臓器障害や, 人工心肺のフィルター閉塞を引き起こす可能性がある. われわれは, 慢性関節リウマチ症によるクリオグロブリン血症を合併した不安定狭心症兼僧帽弁閉鎖不全症の患者に, ステロイド剤及びcontinuous warm blood cardioplegia（CWBC）法を使用し, 更に人工心肺中に血漿交換を行い, 冠状動脈バイパス術と僧帽弁形成術を施行したが, 術中・術後を通してクリオグロブリン血症による合併症は見られなかった. クリオグロブリン血症はまれな疾患であるが, この疾患を伴った患者の開心術の際, CWBC法を用いた体外循環は極めて有効な対策の1つと考えられた. （日本胸部外科学会雑誌1995；43：65－68）クリオグロブリンは低温で可逆性の沈殿を生じる異常な特性を持った免疫グロブリンの分子であり, 低体温体外循環に際し, 血液・臓器障害を引き起こすと考えられている. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | クリオグロブリン血症, 冠状動脈バイパス術, 温血液心筋保護液持続灌流, Warm heart surgery |
