アブストラクト(43巻1号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : ヘマシールド人工血管による下行置換術後2ヵ月目に見られた血胸の1例
Subtitle : 症例
Authors : 近藤俊一**, 茂泉善政*, 赤坂純逸**, 清水雅行**, 今井啓道*, 逢坂研志**
Authors(kana) :
Organization : *仙台市医療センター心臓血管外科, **東北大学医学部胸部外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 43
Number : 1
Page : 96-99
Year/Month : 1995 / 1
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 症例は70歳, 男性. 虚血性心疾患を合併した慢性IIIb型解離症例である. PTCA施行後左心バイパス下に“ヘマシールド”人工血管を用い下行置換術を施行した. 術後特に問題なく経過し第10病日よりアスピリン及びワーファリンによる抗凝固療法を開始し第20病日に退院した. 術後2ヵ月目に呼吸困難を訴え来院し, 胸部X線写真にて左血胸と診断した. CT及び大動脈造影にて吻合部仮性瘤や再解離などは見られなかった. ドレーンを挿入すると約3,000mlの血性胸水が吸引された. 抗凝固療法を中止すると共にドレーンを留置し保存的に治療し軽快した. “ヘマシールド”による人工血管置換術後遠隔期に見られた血胸例の報告はなく, その成因につき文献学考察を含め報告した. (日本胸部外科学会雑誌1995;43:96-99)Hemashield Woven Double Velour人工血管は1987年来臨床使用されその有用性が報告されている1)~3).
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : ヘマシールド, 人工血管置換術, 血胸, 抗凝固療法
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