| Title ： |
高齢者開心術における自己血輸血 |
| Subtitle ： |
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| Authors ： |
小野裕逸*, 百川健*, 成田淳一*, 畑中亮**, 棟方護**, 福井康三**, 鈴木宗平**, 鯉江久昭** |
| Authors（kana） ： |
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| Organization ： |
*青森市民病院心臓血管外科, **弘前大学医学部第1外科 |
| Journal ： |
日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： |
43 |
| Number ： |
2 |
| Page ： |
181-185 |
| Year/Month ： |
1995 / 2 |
| Article ： |
原著 |
| Publisher ： |
日本胸部外科学会 |
| Abstract ： |
高齢者開心術における自己血輸血の問題点をおもに術前貯血の観点から, 非高齢者と比較検討した. その結果, 高齢者においては貯血前より軽度ながらも貧血を合併しており, 十分な術前の貯血量が得られていない. 自験高齢者8例のうち術前に全血として保存できたのは2例で, その貯血量も平均355gと低値であった. 一方, 非高齢者では96％の症例で全血貯血が可能で, その平均値は757gであった. 鉄関連因子の検討からは高齢者が鉄欠乏状態にあるとは言えなかった. 網状赤血球数が両群で差がないにもかかわらず, 血漿エリスロポエチン濃度が高齢者群で高値であったことは, 骨髄造血力の低下を示唆する所見と思われた. 高齢者群の同種血輸血回避率は0であったが, この理由として術前からの貧血とともに術後の貧血許容限界を非高齢者ほど低めに設定できなかったことも関与していると考えられた. 全血貯血を補う形で行った膜型血漿分離器を用いた自己血漿貯血は, 循環器系への影響が少なく高齢者においても安全に施行でき, 術後のvolume expanderとして有効に利用できた. （日本胸部外科学会雑誌1995；43：181－185） |
| Practice ： |
臨床医学：外科系 |
| Keywords ： |
高齢者開心術, 自己血輸血, 術前貯血, 貧血許容限界, 自己血漿貯血 |
