アブストラクト(43巻2号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 骨膜外air-plombageに有茎性大網充填術を併用した慢性有瘻性膿胸の1治験例 |
---|---|
Subtitle : | 症例 |
Authors : | 柴田諭, 奥道恒夫, 木村厚雄, 西村保彦 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 国家公務員等共済組合連合会吉島病院外科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 43 |
Number : | 2 |
Page : | 200-204 |
Year/Month : | 1995 / 2 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 症例は63歳, 男性. 20歳時に右肺結核にて人工気胸術を施行されている. 平成3年5月発熱, 咳嗽が出現し, 胸部X線写真上の胸水貯留及び, 喀痰・胸水より結核菌が認められ結核性膿胸の診断のもと当院入院となった. 術中所見で膿胸腔は右胸腔の大部分を占め, 多数の気管支瘻を認めた. また胸腔内に結核菌の残存も認められたため, 骨膜外air-plombageのみでは再発の危険性があると考え有茎性大網充填術を併用した. 術後約2年の現在も経過良好であり膿胸の再発を認めていない. 骨膜外air-plombageは治療効果の高い術式であるが, 本症例のような有瘻性で胸腔内細菌陽性例では一期的手術成功率は低く83%と報告されている. 有茎性大網充填術の併用は骨膜外air-plombageのみでは再発の可能性が高くなる有瘻性膿胸の胸腔内細菌陽性例において, 一期的根治の期待できる術式と考えられたので報告した. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 慢性膿胸, 外科治療, 骨膜外air-plombage, 有茎性大網充填術 |