アブストラクト(43巻2号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 肋骨に発生した孤立性形質細胞腫の1手術例-本邦報告例を含めて-
Subtitle : 症例
Authors : 平井利和*, 浜田芳郎*, 狩野貴之*, 小林純哉*, 遠藤敬一*, 森下靖雄**
Authors(kana) :
Organization : *国立療養所西群馬病院外科, **群馬大学医学部第2外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 43
Number : 2
Page : 205-209
Year/Month : 1995 / 2
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 72歳, 女性, 右第5肋骨に発生した孤立性形質細胞腫の手術例を経験した. 腫瘍より約4cm離した健常部で右第5肋骨を切断し, 上下肋骨, 肋間筋及び壁側胸膜と共に腫瘍を摘除した. 腫瘍はIgG, λ型形質細胞腫であった. 1年11ヵ月の現在再発の徴候を認めていない. 孤立性形質細胞腫は, 多発性骨髄腫に比較しまれな疾患で, 手術可能な部位に発生した切除後の予後は比較的良好である. 肋骨に発生した孤立性形質細胞腫は手術適応となり, 適切な外科的切除により根治も期待できる. わが国における胸壁発生孤立性形質細胞腫報告例17例を含めて, 若干の文献的考察を加え報告する. (日本胸部外科学会雑誌1995;43:205-209)孤立性形質細胞腫は形質細胞がある骨にのみ単発性に増殖するまれな病態で, 局所的な腫瘍としての性格が強く, 外科治療の対象となり得る. 今回著者らは, 右第5肋骨に発生した孤立性形質細胞腫を経験したので, わが国での報告例を含めて, 若干の文献的考察を加える.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 孤立性形質細胞腫, 肋骨, 外科的切除
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