アブストラクト（43巻2号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 両側開胸により摘出し得た縦隔内発生平滑筋肉腫の1手術例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 池田康紀, 杉田和彦, 依田祐輔, 石浜洋美, 長井千輔, 嶋田晃一郎 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 獨協医科大学胸部外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 43 |
| Number ： | 2 |
| Page ： | 265-269 |
| Year/Month ： | 1995 / 2 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 縦隔腫瘍としての平滑筋肉腫の報告は極めてまれで, 現在までに国内で6例, 国外で12例が報告されているにすぎない. 症例は74歳, 男性. 腰背部痛で通院中, 胸部X線上縦隔異常陰影を指摘され当科を受診した. 腫瘍は心臓の後方後縦隔に手挙大の大きさで位置し, 術前確定診断が困難であったため, 両側開胸により腫瘍を摘出した. 組織学的にはsarcomaの像を呈し, 電顕的に平滑筋肉腫と診断した. （日本胸部外科学会雑誌1995；43：265－269）縦隔腫瘍のなかでも間葉系腫瘍の比率は少なく, 特に平滑筋肉腫は極めてまれである. 発生母地の観点からみると, 縦隔内においては大動脈や上大静脈よりの発生が報告されている. しかしそのなかでも縦隔腫瘍として認められたものでは依然, 原発不明が多い. また腫瘍を完全な形で摘出し得た症例も少なく, 術後の補助療法においても一定の意見をみていない. 今回われわれは, 術前確定診断が難しく, 両側開胸により腫瘍を摘出, 術中の所見より肋間動脈を発生母地と推測した平滑筋肉腫の1例を経験した. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 平滑筋肉腫, 縦隔腫瘍 |
