アブストラクト(43巻3号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 胸部食道癌に対するリンパ節拡大郭清法の意義に関する臨床病理学的研究 |
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Subtitle : | |
Authors : | 室井正彦, 吉田操 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 東京都立駒込病院外科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 43 |
Number : | 3 |
Page : | 287-299 |
Year/Month : | 1995 / 3 |
Article : | 原著 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 胸部食道癌に対するリンパ節拡大郭清法(以下拡大郭清と略す)は手技がほぼ確立されたと考えられるが, その有効性並びに限界については不明な点が残っている. この点を明らかにするために, 拡大郭清症例におけるリンパ節転移の実態と再発について臨床病理学的検討を行った. 拡大郭清実施78例で手術時のリンパ節転移状況を検討し, 術後3年以上経過38例について再発との関係を検討した. リンパ節転移は頸部で19.2%, 縦隔48.7%, 腹部34.6%の症例に認めた. 3年以上経過例における再発頻度は50%で, 再発形式の内訳は局所型16%, 遠隔臓器型58%, リンパ節型21%, 播種型5%であった. リンパ節型再発には拡大郭清による再発率の減少, 再発時期の引き延ばしと延命効果が得られた. 局所型・遠隔臓器型再発については拡大郭清による改善は認められなかった. リンパ節に6個以上の転移をきたした症例は拡大郭清の効果はなかった. しかし, 5個以内であれば, 拡大郭清の効果を期待できると考えられた. (日本胸部外科学会雑誌1995;43:287-299) |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 胸部食道癌, リンパ節拡大郭清法, リンパ節転移, 再発形式 |