アブストラクト（43巻3号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 右上肺静脈を左心房に直接吻合し得た部分肺静脈還流異常症の1例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 平田展章, 酒井敬, 高見宏, 大西健二 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 桜橋渡辺病院心臓血管外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 43 |
| Number ： | 3 |
| Page ： | 371-374 |
| Year/Month ： | 1995 / 3 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 症例は24歳, 女性. 診断は心房中隔欠損症, 部分肺静脈還流異常症である. 右上肺静脈は上大静脈の近位側（心房側）に還流しており, 心房中隔欠損孔は小さく, 卵円窩付近に開口していた. 右上肺静脈を直接左心房に吻合することが可能で, 心房中隔欠損孔は直接閉鎖し, 良好な結果を得た. 本術式は, 文献上報告はなく, 上肺静脈の還流部位が低位の症例では, 試みるべき方法であると考える. （日本胸部外科学会雑誌1995；43：371－374）部分肺静脈還流異常症は, 還流異常を呈する肺静脈の還流部位により, 術式の変更が必要であり, その根治術には種々の工夫を要する疾患である. 手術法は今日まで多く報告されているが, 上大静脈に還流する場合には還流血流をその80～90％に合併する心房中隔欠損孔に導くようにパッチ閉鎖する術式が一般的である1）. 今回, われわれは上大静脈に還流する右上肺静脈を直接左心房に吻合する術式を行い, 良好な結果を得たので報告する. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 部分肺静脈還流異常症, 心房中隔欠損症, 右上肺静脈, 左心房直接吻合 |
