アブストラクト（43巻4号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 経皮経静脈的僧帽弁交連切開術後に発症した感染性心内膜炎の1手術例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 井上匡美, 佐藤重夫, 加藤寛, 阪越信雄, 井上智勝, 永井勲 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 社会保険紀南綜合病院心臓外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 43 |
| Number ： | 4 |
| Page ： | 493-496 |
| Year/Month ： | 1995 / 4 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 経皮経静脈的僧帽弁交連切開術（PTMC）後にメチシリン耐性黄色ブドウ球菌（MRSA）による感染性心内膜炎を発症した症例を経験した. 症例は65歳, 女性. 僧帽弁狭窄症の診断でPTMCを施行した. PTMC後2日目から40℃以上の発熱を認め, 血液培養でMRSAを検出した. 経静脈抗生剤投与にもかかわらず炎症所見の増悪と腎機能の低下を認めた. また, 経食道心臓超音波検査で僧帽弁に疣贅の付着を認めたため, 感染性心内膜炎の診断で僧帽弁置換術を施行した. 僧帽弁に付着していた疣贅からMRSAが検出された. 術後, 塩酸バンコマイシンを中心とした抗生剤の経静脈投与を行い, 血液培養は陰性化し炎症所見は改善し救命し得た. 自験例を考察するに, PTMCの合併症の1つとして感染性心内膜炎を考慮する必要性が示唆された. （日本胸部外科学会雑誌1995；43：493－496）経皮経静脈的僧帽弁交連切開術（以下PTMC）は僧帽弁狭窄症に対する治療として普及しつつあるが, その合併症に関して十分な検討はなされていない. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | PTMC, IE, MRSA |
