アブストラクト(43巻4号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 胸膜外合成樹脂充填球除去術(抜球術)の1例
Subtitle : 症例
Authors : 門倉光隆, 谷尾昇, 野中誠, 松尾義昭, 成澤隆, 高場利博
Authors(kana) :
Organization : 昭和大学医学部外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 43
Number : 4
Page : 515-518
Year/Month : 1995 / 4
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 症例は75歳, 男性. 46年前に肺結核に対して左胸膜外合成樹脂球(計10個)充填術を受けた. その後問題無く経過していたが, 1993年11月ころから咳嗽喀痰が出現し, 増強したため近医を受診した. 投薬によって炎症所見は軽快したが左肺尖部に充填された合成樹脂球内部に鏡面像や充満像を認めたため, 当科への紹介となった. 術前のCT像では胸部X線像と同様に充填球内の液貯留や充満像を認めたが, 充填腔内や周囲隣接臓器に異常はみられなかった. 手術は左後側方切開, 第3肋間から胸膜外剥離を進め, 肥厚した胼胝に囲まれた充填球10個を順次摘出した. 充填腔と隣接臓器との間に瘻孔所見は無かったが, 摘出した充填球のうち2個は既に破損しており, また術前画像診断で充満像としてとらえた2個は全体が合成樹脂の塊で, 他はいわゆるピンポン球であった. 充填球内液体に細菌は検出されず, また肥厚した胼胝に結核病巣も認めなかった.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 胸膜外充填術, 肺結核
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