アブストラクト(43巻4号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 遠位弓部大動脈瘤と再冠状動脈バイパスの同時手術を行った1例
Subtitle : 症例
Authors : 志田力*, 脇田昇*, 井上享三*, 野原秀晃*, 莇隆**, 安宅啓二**
Authors(kana) :
Organization : *神戸労災病院心臓血管外科, **神戸大学医学部第2外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 43
Number : 4
Page : 523-526
Year/Month : 1995 / 4
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : CABGの既往を有する73歳女性に対して, 遠位弓部大動脈瘤手術と再冠状動脈バイパス術(re-CABG)の同時手術を行った. 患者は6年前にCXとRCAにCABGを受けたがCXグラフトのみ開存していた. 今回左背部ならびに左上肢の痛みで来院した. 検査の結果遠位弓部大動脈瘤と診断したが, 冠状動脈造影にて造影遅延を有するLADの99%狭窄が認められたため同時手術を行った. 胸骨縦切開にて開胸, 大動脈遮断心停止下に静脈グラフトをLADに吻合, ここからも心停止液を注入した. その後超低体温, 脳分離体外循環下に弓部大動脈置換を行い, 復温中にバイパスの中枢側吻合を完成させた. 術中, 術後の経過はほぼ順調で1ヵ月目に無事退院した. (日本胸部外科学会雑誌1995;43:523-526)近年, 遠位弓部大動脈瘤または再冠状動脈バイパス術(re-CABG)についてのまとまった手術報告がなされるようになったが, わが国でこの両手術を同時に行った報告は, 著者の調べた限りでは認められなかった.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 遠位弓部大動脈瘤, 再冠状動脈バイパス術, 選択的脳灌流法, 胸骨再縦切開
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