アブストラクト(43巻4号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 術中に右鎖骨下動脈起始異常が発見されたStanford A型急性大動脈解離に対する緊急手術例
Subtitle : 症例
Authors : 古川博史, 竹村隆広, 大野英昭, 平井雅也, 根本慎太郎
Authors(kana) :
Organization : 国立療養所東長野病院心臓血管外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 43
Number : 4
Page : 533-537
Year/Month : 1995 / 4
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 術中に右鎖骨下動脈起始異常が発見されたStanford A型急性大動脈解離に対する緊急手術の1例を経験したので報告する. 症例は64歳, 女性. 主訴は前胸部痛, 上背部痛. 胸部X線検査造影CTにて上行から弓部, 胸部下行大動脈に及ぶ解離を認め, 緊急手術の適応と判断された. 右腋窩動脈送血を併用した選択的脳分離体外循環法によりopen distalとし, 右大腿動脈からの送血を停止した時点で末梢側より異常な血液の逆流を認め, 右鎖骨下動脈起始異常が発見された. 右腋窩動脈送血を中止し, 弓部分岐灌流をバルーン付きカテーテルに変更し, 何ら脳合併症を生ずることなく上行弓部置換術に成功することができた. 右鎖骨下動脈起始異常を伴ったStanford A型急性大動脈解離の報告はわれわれが調べた限りでは見当たらなかった. 若干の文献的考察を加え報告する. (日本胸部外科学会雑誌1995;43:533-537)Stanford A型急性大動脈解離に対する緊急手術の際, 術中に右鎖骨下動脈起始異常が発見された1例を経験した.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 右鎖骨下動脈起始異常, Stanford A型急性大動脈解離, 選択的脳分離体外循環法
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