| Title ： |
多房性胸腺嚢胞を合併した重症筋無力症の1例 |
| Subtitle ： |
症例 |
| Authors ： |
奥村伸二*, 大田豊隆*, 藤岡宗宏*, 中林洋** |
| Authors（kana） ： |
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| Organization ： |
*耳原総合病院胸部心臓血管外科, **耳原総合病院病理科 |
| Journal ： |
日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： |
43 |
| Number ： |
6 |
| Page ： |
917-921 |
| Year/Month ： |
1995 / 6 |
| Article ： |
報告 |
| Publisher ： |
日本胸部外科学会 |
| Abstract ： |
症例は53歳, 男性. 眼瞼下垂, 咀嚼障害を主訴とし, 理学所見及びテンシロンテスト陽性, 抗アセチルコリンリセプター抗体強陽性より重症筋無力症と診断された. 胸部CT, 胸部MRI検査より前上縦隔に嚢胞性腫瘤を認め, 胸腺嚢胞を合併した重症筋無力症と診断し, 胸腺嚢胞及び拡大胸腺摘出術を行った. 手術後の病理組織検査で嚢胞性腫瘤は多房性胸腺嚢胞と診断された. 多房性胸腺嚢胞はその発生に炎症が深くかかわっている嚢胞性病変で, 1991年Susterらが臨床及び組織学的特徴を報告した. その報告も含めわれわれが調べた範囲では重症筋無力症との合併例はなく自験例は興味ある症例だと考えられたので報告する. （日本胸部外科学会雑誌1995；43：917－921）胸腺嚢胞は比較的まれな腫瘍状病変でその発生頻度は前縦隔腫瘍の5～10％1）2）とされ, ほとんどが先天性と考えられている. 1991年Susterら3）は胸腺嚢胞の中で発症に炎症が関与し, 非腫瘍性で多房性を示すものを多房性胸腺嚢胞（multilocular thymic cyst以下MTC）と呼びその疾患概念を提唱した. |
| Practice ： |
臨床医学：外科系 |
| Keywords ： |
多房性胸腺嚢胞, 重症筋無力症, 慢性胸腺炎, リンパ濾胞性過形成, 抗アセチルコリンリセプター抗体 |
