| Title ： |
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌による縦隔洞炎に起因した仮性上行大動脈瘤に対し有茎性大網充填術が有効であった1手術治験例 |
| Subtitle ： |
症例 |
| Authors ： |
井上智勝*, 佐藤重夫*, 加藤寛*, 阪越信雄*, 井上匡美*, 竹中博昭** |
| Authors（kana） ： |
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| Organization ： |
*社会保険紀南綜合病院心臓血管外科, **社会保険紀南綜合病院外科 |
| Journal ： |
日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： |
43 |
| Number ： |
8 |
| Page ： |
1166-1170 |
| Year/Month ： |
1995 / 8 |
| Article ： |
報告 |
| Publisher ： |
日本胸部外科学会 |
| Abstract ： |
再冠状動脈バイパス手術（CABG）後メチシリン耐性黄色ブドウ球菌（MRSA）による縦隔洞炎を併発し, それに起因したグラフト吻合部破綻による仮性上行大動脈瘤を来した1症例を経験した. 症例は66歳, 男性. 労作性狭心症と僧帽弁閉鎖不全症の診断で, 再CABG（2枝バイパス）とmitral chordoplasty, Burr法による僧帽弁形成術を施行した. 術後19日目MRSAによる縦隔洞炎で再開胸し, 閉鎖式持続洗浄で軽快退院した. 退院2ヵ月後に再燃したMRSA縦隔洞炎に起因した仮性上行大動脈瘤の診断で緊急的に手術を施行した. 手術は体外循環下, 超低体温循環停止法を用い瘤切除とRCAへの大伏在静脈グラフト（SVG）の大動脈側吻合部の破綻部位をパッチ閉鎖した. 同時に有茎性大網充填術を施行した. 術後経過は良好で術後2ヵ月目に元気に退院し術後10ヵ月目の現在再発徴候はない. 本例については一期的有茎性大網充填術は, 感染活動期のMRSAによる難治性縦隔洞炎に対し, 完治性が得られ有用な術式であった. |
| Practice ： |
臨床医学：外科系 |
| Keywords ： |
MRSA縦隔洞炎, 仮性上行大動脈瘤, グラフト吻合部破綻, 有茎性大網充填術 |
